日本酒は美容液の代わりになる? 美容効果 美容成分を徹底解説
私たち日本人が昔から飲んで来た日本酒には、健康効果だけでなく、美容に良い効果があることも最近わかってきました。
たしかに、「秋田美人」など、寒くておいしいお米と美味しいお水がある地域には、お肌がキレイな美人が多いと思いませんか?
今回は、日本酒の持つ美容効果について、詳しくご紹介しますので、日本酒をもっと美容に役立てて欲しいと思います。
飲んでも良し、塗っても良し。日本酒の美容効果
日本酒は、飲んでも身体の中からお肌をキレイにしてくれますし、なんと!塗っても「化粧品」として肌の美しさを引き出すサポートしてくれる優れもののようです!
飲んだ時と塗った時、それぞれどのような美容効果が期待できるのでしょうか。
日本酒を飲んだ時の美容効果
日本酒も、飲み過ぎなければ美容効果の優れた飲み物です。
まず、アルコールが入っているので飲むと身体が温まりますが、日本酒には他の酒類と比べて「アデノシン」という物質が多く含まれています。
アデノシンは血管を拡張する働きがあるので、ビールを飲むよりも身体がぽかぽかするはず。
血行が良くなると、筋肉の緊張もほぐれますし、肌の表面の血液循環も良くなるので、酸素や栄養素を隅々まで行き渡らせることが出来るようになります。
すると、自然に血色の良い、ツヤのある肌になってくるんです。
アデノシンにはリラックス効果もあるので、ストレスを和らげるのにも役立ちますね。ストレスは美肌の大敵ですから、リラックスすることでも美容効果が得られる、ということになります。
また、日本酒に含まれるアミノ酸は肌のハリを保つコラーゲンを作る元になりますし、美白成分も身体の内側から働きかけ、しみやくすみを予防します。
日本酒を塗った時の美容効果
私たちの肌は、年齢を重ねていくと段々水分が失われて来てしまいます。
必要な水分が足りなくなると、肌がかさついて潤いのない肌に。しぼんだように見えてしまうので、ツヤもなくなります。
ただ、水分が足りないからといって「水」を塗ってもはじいてしまいますね。肌の水分は表面ではなくて「角質層」に蓄えられており、それが肌の潤い、弾力を保っているわけです。
ですから、肌の潤いを補給するためには、角質層まで達することが出来る美容成分が必要になります。化粧品に、コラーゲンやアミノ酸など人の肌にも含まれている成分が配合されているのは、肌に馴染みやすく、角質層の奥まで美容成分を届けるためなのです。
日本酒が化粧品として優れている理由は、人の肌にも含まれるアミノ酸などの保湿成分が豊富に含まれており、角質層までしっかり届いて肌の潤いをキープする働きに優れているからなのです。
次の章で詳しく説明しますが、美白効果やピーリング効果のある成分も豊富。
だから化粧水または美容液として肌に塗る方法でも、様々な美容効果が得られるのです。
日本酒に含まれる美容成分
飲んでも塗っても美容に良い日本酒。具体的にはどのような成分が含まれているのか、ひとつひとつその働きを見ていきましょう。
<コウジ酸>
コウジ酸は最初からあるのではなく、蒸したお米に麹菌を振りかけ、発酵させることによって生まれる成分です。
1907年に発見されたのですが、実際に美容に関する研究が始まったのは1970年代に入ってからです。
1988年には、美白有効成分として厚生労働省から認可されました。
コウジ酸の素晴らしいところは、メラニン色素を作り出す工場であるメラノサイトに直接働きかけてシミを予防してくれるということです。
紫外線を浴びたり、ストレスを感じたりすると、メラノサイトに対して「メラニンを作りなさい!」という指令が出されます。
メラニンは肌を守るために不可欠なものなのですが、増えすぎるとシミになってしまいます。過剰に作られることは美容の面から嬉しくないことですね。
メラニンを作り出す「チロシナーゼ」という酵素は、「銅イオン」がないと働くことが出来ません。
そこでコウジ酸は、チロシナーゼから銅イオンを引き抜いてしまい無力化することでメラニンを作る働き自体をストップさせてしまうのです。
だからメラニンが出来ない=シミが出来にくいということになります。
<アルブチン>
アルブチンは美白成分として有名ですが、日本酒以外にもコケモモなどにも含まれる成分です。1989年から厚生労働省が認めている美白成分の一つでもあります。
美白成分というと「ハイドロキノン」が有名ですが、こちらはやや肌に刺激のある成分なので、敏感肌の人は使いにくい。
その点、アルブチンは刺激も少なく、それでいて美白効果のあることが認められている成分ですから、安心して使えますね。
アルブチンはコウジ酸と同様に、メラニン色素を作り出すチロシナーゼの働きを阻害することでシミが出来るのを防ぎます。
<豊富なアミノ酸>
日本酒には20種類のアミノ酸が含まれています。
・バリン
・ロイシン
・イソロイシン
などの、体内では合成できない必須アミノ酸も含まれていますし、コラーゲンの原料となるプロリンも含まれています。
アミノ酸は保湿成分としても肌に欠かせないものですが、肌の水分をキープすることで、肌荒れを防ぐ効果も期待できる成分です。
<フェルラ酸>
フェルラ酸はお米に含まれている成分で、強力な抗酸化作用と紫外線吸収作用を持っています。
ですから、紫外線による肌の老化を抑える効果に優れており、化粧品に配合して塗ることはもちろん、飲んでも身体の内側から活性酸素の発生を抑え、肌へのダメージを防いでくれるのです。
<オリザブラン(コメヌカエキス)>
オリザブランは天然のコメヌカエキスのこと。保湿力に優れ、角質層の水分をしっかりと閉じ込めて、肌の潤いを保つ成分です。
<遊離リノール酸>
リノール酸は体内で合成できない必須脂肪酸ですが、日本酒を作る過程で遊離リノール酸に変化します。
この遊離リノール酸は、メラニンを作り出すチロシナーゼという酵素が作られないようにする働きを持っており、シミの予防に役立つとされている成分です。
<フルーツ酸>
日本酒には軽いピーリング効果のあるフルーツ酸も含まれています。
フルーツ酸には古い角質を溶かす働きがあるので、日本酒でスキンケアをすることによって落ちにくくなった古い角質層を取り除き、肌の新陳代謝を促進してくれるのです。
お肌のターンオーバーは28日周期なんていわれますが、それは10代後半から20代前半の健康な肌の場合です。
最初のお肌の曲がり角である25歳を過ぎると、肌が生まれ変わるまでにもっと時間がかかるようになってきます。
年齢×1.5と言われているので、例えば40歳なら60日=2ヶ月もかかることになりますね。
ですから年齢とともに肌にくすみが出てきて、化粧品の浸透も悪くなってくるんです。
でも日本酒に含まれるフルーツ酸のおかげで、いらない角質が落ちて肌がワントーン明るくなりますし、その後に使う美容液などの浸透も良くしてくれるのです。
<α-グリコシリルグリセロール(α-GG)>
日本酒300ccに対して1gしか含まれていないという希少な成分ですが、抜群の保湿力を持っています。
肌の潤いやハリに必要なヒアルロン酸やコラーゲンの生成にも関わる成分なので、肌の弾力アップをサポートしてくれます。
<α-エチルグルコシド(α-EG)>
日本酒の中では苦味成分として知られるものですが、α-EGにも肌荒れを抑える働きのあることがわかっています。
日本酒を飲むことで、アミノ酸とともに肌を保護し、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状の改善にも役立つと考えられています。
日本酒の美容効果の期待するなら純米酒
日本酒には精米具合などによって区分がありますよね。
・大吟醸
・純米大吟醸
・吟醸
・純米吟醸
・本醸造
・純米酒
などがあります。飲む時に美味しいといわれるのは、大吟醸。お米を50%以上削って(磨いて)作られているので、雑味がなく香りが良いとされます。
それに対して純米酒は精米の割合に規定はないので、大吟醸などと比べるとお米の磨き具合が低く、お米そのものの味や香りが残っているお酒です。
価格は大吟醸の方が高いですが、これは製法の違いなどによるもので、お酒のランクとはまた違ったものです。
お酒が好きな人にとっては大吟醸の方が美味しいと感じることの方が多いようですが、美容に役立てたいなら純米酒がおすすめ。
なぜなら、お米をあまり削っていない分、お米の持つ美容成分が多く残っていると考えられるからです。
飲むにしても塗るにしても、美容に使うのであれば純米酒をおすすめします。
ただ、香りの好みなどもあるので、大吟醸の香りが好き!という方は、もちろん自分が好きなお酒を選んでくださいね。
日本酒をどうやって使う?
最近では、化粧水や美容液など日本酒を使ったコスメも増えてきました。
コスメメーカーが作っているものもあれば、酒造が作っている日本酒化粧品もあります。
お酒が好きな方は飲んでもいいですし、料理に使ってもいいですね。
日本酒は太るというイメージがあるかもしれませんが、適量を守れば大丈夫。むしろ、でんぷんの吸収を抑え、タンパク質の吸収を促進する物質が含まれているので、肥満防止に役立つものなのです。
飲む場合は、1日1~2合程度に留めておけば大丈夫です。
日本酒が太るというよりも、一緒に食べるおつまみのせいで太っていることが多いので、唐揚げやフライドポテトなどの揚げ物を控え、豆腐やサラダなどを食べれば大丈夫でしょう。
日本酒で化粧水を作る
日本酒があれば、自分で化粧水を作ることも出来ます。
日本酒:水を1:1~1:2くらいの割合で混ぜて、グリセリンを少々入れます。
アルコールの香りが気になる人は、火にかけて飛ばしてしまってもかまいません。
もしくは、お手持ちの化粧水に日本酒を加えてもOKです。
日本人の肌に合った日本酒コスメで美肌を!
なんと言っても日本人の肌には、やはり昔から使われて来た素材がピッタリ。
海外ブランドの高価な化粧品を使っても効果が見られなかったという方は、日本酒を使ってナチュラルなスキンケアを楽しんでみてはいかがでしょうか。
飲んで身体の中から、化粧品としてお肌から、内側と外側両面からケアできる日本酒をもっと使いこなして美肌作りに役立てましょう!
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お米に麹・酵母などを組み合わせて発行させる事で生まれたライスパワーは、肌内部に水分を留める力(水分保持能力)を改善し、外から一時的に水分を補うのではなく、自身の肌本来の潤う力を高めていきます。
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